ヴァレリー・アファナシエフ・・・知る人ぞ知るロシアのピアニスト。
私はこの人の演奏と音楽への姿勢が大好きです。
異才、鬼才、変人・・いろんな呼ばれ方してますけど、その個性は前代未聞のピカイチで、私は来日する都度何度もコンサートを聴きに行きました。テンポがきわめて遅かったり、間の取り方が独特だったり、音の響かせ方、ペダルの使い方が尋常ではなく、すべての音楽ジャンルにおいてもこうしたピアニストを他に見ることはないでしょう。
ベートーヴェンやシューベルトのソナタ、ブラームスの後期小品集のようにドイツ・ロマン派のピアノ曲の演奏は特に素晴らしいと思います。私はコンサートの時、この人だけは真ん前で聴くことにしているんです。それはある体験からなんですが、彼が演奏しだすと、ピアノの中に人が入っていくように感じる時があったのです。ピアノという楽器が演奏されているという受動的な動きでなくて、ピアノそのものが話しているようなそんな能動的な動きを感じたからなんです。何言ってんだコイツ・・って思われてしまいますが、そういう体験ができるのはこのアファナシエフだけなんです。私は。。。
でこの方、とっても強面ですし、コンサートでもぶっきらぼうだし、そりゃーそりゃー近寄りがたいって思うのですが、コンサート終了後のサイン会でのことなんですが、買ったCDにサインと握手をしてくれるんですよ。で皆さんはCDのジャケットにサインしてもらうわけですね。それが定番ですよね。でも私はもっと音に近いところに彼のサインが欲しくて、要するにあなたの音が好きです!って言いたくて、CDそのもののラベルにお願いしたのです。するとアファナシエフはニコっと笑って、ラベルにもジャケットにもサインしてくれたのです。そして笑いながら握手してくれて、もしかすると自分の気持ちが通じたのかもしれない・・って思いました。笑顔がとっても優しい人で、本当はこんな柔和な方なんだろうなーーって。。
まこういう特殊な方なので、サブスクでは多くは聴けません。なのでご興味あれば是非CD買ってみてください。特殊な体験があなたを待っていますし、生涯の思い出になると思います😄なんか日常にヘキヘキしちゃって、どっか行っちゃいたい!って方にも最高にオススメです。あなただけの旅ができますよ!
アマゾンのリンクを下に置いてみました。
・・・でもなんですよね、こうしたロシアの芸術家って素晴らしい方がいっぱいいるのに、あの戦争ゆえに皆さん苦労しているんです。コンサートにも呼んでもらえない・・みたいな。芸術は芸術ですので、そこはハッキリと切り離して、良いものは良いって姿勢でご紹介していきたいです。
さ、金曜日・・私も疲れましたーーーーー
なんとか今日を切り抜けて休みましょう!!
通勤・通学行ってらっしゃーーーい!