ベルギー出身でハーモニカを吹きますが、ギターも弾きます。口笛も得意です!彼が1959年にジョージ・シアリングのグループで演奏している時、たまたま見ていたジョン・レノンがシールマンスにシビれてしまって、ギターもハーモニカも同じものを買って使い出したのは有名な話ですね。ギターはあのリッケンバッカーですよね。でいろんな著名なアーティストに好かれていて、たくさん共演しているんですが、特にクインシー・ジョーンズとかウエザー・リポートのジャコ・パストリアスとの共演は有名です。口笛とギターをユニゾンで演奏するのも得意で、クインシーのアルバムでも抜群な演奏を聴かせてくれました。
さてこのエヴァンスとの共演である『Affinity』というアルバムなんですが、ジャズで言うところの最高のインタープレイが楽しめるアルバムで、コードを演奏できるピアノと単音をつなげるハーモニカとの音の交換、相互作用、刺激合戦・・・静かで優しい楽器の組み合わせなのですが、2人の卓越したプレーヤーが演奏すると、このインタープレイで実に熱のこもった演奏へと昇華するのですね・・・そこが何とも味わい深いアルバムなんです。
そして感じるのは、お互いに相手の音をよーーーーーく聞いて、そして瞬時に反応して相手に返しているんですね。おっ!そうきましたか、ではこれではどう?みたいなやりとりがスリリングですよね。音楽ですからやはりハーモニーが重要なわけで、私私私・・・みたいな自己中心的なプレーでは聴いている人に感動を与えません。常に周囲に気を配り自分の役割を心得て発言する・・みたいな、なんか会社員にも通用するようなルールがそこに存在するように感じます。ジャズってどんな音楽?って聞かれた時、ピアノトリオとかサックスの入ったカルテットなどの名演をご紹介するのが常ですが、あえてこうしたインタープレイを軸にした演奏をご紹介してもよろしいかと思います。ここにジャズの真髄があるのです。エヴァンスはギタリストのジム・ホールとUndercurrentという同じインタープレイのアルバムを作りましたが、これも実に素晴らしいアルバムです。併せて楽しんでみてください!
私みたいなヘタッピはまず相手の音をよく聞く練習が必要ですね。
会社員も学生も一緒。相手の気持ちをまずは受け留めましょう!全てはそこからですね。
通勤・通学いってらっしゃーい!